消防士と救急救命士の違い

放水する消防士

救急車に乗っている人が「消防士」だということを、知らない人は意外と多いのです。

消防士、救急隊、救助隊、救急救命士、これらはみんな「消防士」なのです。消防士や救急救命士について詳しくみていきます。

消防士とは

放水する消防士

テレビや一般的なイメージとして、「消防士」という表記が目立ちますが、実は「消防士」とはひとつの階級を表しているのです。

「市町村の消防本部に勤務する消防職員のうち階級を有するもの」として、法律の中では「消防吏員」と表記されています。法律上では消防吏員ですが、ここでは消防士として紹介していきます。

一般的に、消防士は地方公務員で、市町村職員です。消防士の流れとしては、

市町村職員採用試験 → 採用 → 消防学校で6ヶ月の研修 → 各所属に配属

となります。配属後、能力や本人の希望によって、様々な隊に配置されます。消火隊、救急隊、救急救命士、救助隊、予防係などです。

配属されて最初はみんな「消火隊」になることがほとんどです。なので、救急隊も救急救命士も救助隊もみんな基本的に「消火隊」なのです。

救急救命士とは

救急医療のマーク

救急救命士とは「厚生労働大臣の免許を受けて、医師の指示の下に、救急救命処置を行うことを業とする者」と定義されており、基本的には消防職員です。

救急救命士の中には、消防職員以外の人もいます。自衛隊、海上保安庁、大学や専門学校などの教育機関で免許を取得した者もいます。

しかし法律の特性上、救急救命士が医療行為や特定の処置ができる場所は、「救急車内や現場」しかないのです。

なので、救急救命士として活躍したいのであれば、消防士になる必要があります。

予め免許を取得して消防士になってもいいですし、消防士になってからでも能力や希望によっては救急救命士の養成課程に派遣され、免許を取得することも出来ます。

ただし、消防職員となってからだと、救急隊員として5年、若しくは救急活動に2,000時間以上従事するといった実績がないと最低限の受験資格はありません。

また、消防本部によっては、人気の資格ということもあり、選抜試験などを課すところもあります。

救急救命士の資格があると有利なのか

証明書

救急救命士の資格ですが、一昔前までは消防本部によっては優遇されていましたが、最近では飽和状態となっている地域も多く、資格持ちが有利とはいえない状況になってきました。

ただし、採用試験の面接などでは考慮される程度で、必ずしも資格を持っていれば受かりやすいとは限りません。

しかも救急救命士の資格を持って消防士になると、地域によっては貴重な人材となります。たとえ本人が救助隊を希望していても、救急救命士の資格があるという理由で救急隊に配属されてしまう可能性もあります。

そして、救急救命士は現場では病院連絡や医療処置などリーダー的な役割が多いので、資格を持って入ると、新人であろうが現場ではリーダー的な役割となります。慣れないうちは、重責で押し潰されそうになるという話もよく聞きます。

救急救命士の資格を持って消防士になる人は、その道でずっと行くかもしれないという覚悟を持って受験することをお勧めします。

給料は違うのか

お金

給料は基本的には同じですが、消防本部によっては出動ごとに救急救命士手当を付けるところもあります。

特定行為と言う医療行為を行った場合の手当もありますが、責任等の面から考えると、決して高い手当とはいえません。給料がよくなるからという考えだけで勤まるような業務ではありません。

給料の面ではなく、責任感とやりがいを感じたい人は救急救命士の資格取得を考えるのも、一つの選択肢といえます。